全国単位日青会会員各聖

長崎原爆殉難者慰霊行脚のご報告

 平成28年8月2日(火)、長崎市に於きまして「長崎原爆殉難者慰霊行脚」が行われました。当行脚は毎年8月に長崎日青会によって長年に渡り行われており、本年は宗門法要『長崎原爆死没者追善供養 並 立正平和祈願法要』に先立っての慰霊行脚となりました。午前9時、30℃を超す真夏日の中、原爆落下中心地である平和公園内『原子爆弾無縁死没者追悼記念堂』前にて小林順光宗務総長御導師の下、追善法要、また平和記念像前にて平和祈念法要並びに記念撮影を行い、その後長崎日青23名、全日青27名、長崎県管内御寺院檀信徒数十名が二手に分かれ本蓮寺様まで行脚、到着後、厳修された宗門法要に参列致しました。

 長崎日青会会員の皆さまをはじめ、ご参加頂きました皆様に於かれましては大変お疲れ様でございました。

全国日蓮宗青年会立正平和運動担当委員長 勅使河原 寛祥

 

 8月2日、長崎原爆殉難者慰霊行脚が行われた。恥ずかしながら今回初めて長崎の地に足を踏み入れた。この長崎慰霊行脚は長崎県日青会様が30年以上続けられており、それに全日青の立正平和委員会が随行させて頂いているものである。
当日、30℃を越える猛暑の中、長崎日青23名、全日青27名、県内ご寺院檀信徒数十名にて慰霊行脚に臨んだ。昨年は戦後70年追悼宗門法要が広島で厳修され、本年は本蓮寺様で原爆死没者追悼法要並びに平和祈念法要長崎厳修された。出発地点の平和記念公園内無縁死没者追悼祈念堂には、宗務総長以下内局各聖、宗会議員各聖ご参集賜り、心を一つに一読するところから始まった。供養塔から少し歩くと平和記念像がある。聳え立つ平和記念像を目の当たりにし、圧倒されると同時に、平和を望む人々の強い思いや願いが伝わってきた。長崎市内行脚は九州ブロック日青会と全日青の二手に分かれて行われ、私は全日青の行脚隊に参加させて頂いた。太鼓を叩き、お題目を唱えながら歩いていると道の片隅で合掌をし、共に祈りを捧げているご年配の方の姿。仕事に向かうため急ぎ足の方。耳にイヤホンを着け歩く方。耳を塞ぎ嫌悪の表情で通り過ぎていく方。様々な方々と行脚のご縁を結ばせて頂いた。

 今回の長崎行脚で感じたことは温度差である。先ほども申し上げたが、ご年配の方の姿と若者の姿には少々温度差が生じているように思う。戦後70年を過ぎ、戦争と言う悲惨な出来事が遠い存在になっていることは否めない。私達青年僧が積極的に現地に赴き、生の声に耳を傾け、その体験を様々な場で発信することを積み重ねていく必要がある。この思いや願いが未来永劫つながっていくことを願ってやまない。

愛知三河日青会立正平和運動担当委員 永田 完英